文化芸術“振興”ではなく、“活用”する時代へ

平成29年度、文化芸術に関する法律「文化芸術振興基本法」が改正され、名称が「文化芸術基本法」へと変わりました。文化芸術そのものの“振興”ではなく、文化芸術を“活用”する時代へ、文化芸術が担うべき役割が変わってきています。改正後の文中には、「社会包摂」という言葉も登場しました。「社会包摂」とは、社会的に弱い立場にある人々をも含め市民ひとりひとり、排除や摩擦、孤独や孤立から援護し、地域社会の一員として取り込み、支え合うという考え方。近年では社会包摂事業に取り組む劇場も増え、文化芸術を取り巻く環境に変化が訪れています。

長久手市文化の家が取り組む福祉事業

文化の家では、これまで以上に社会包摂に特化した事業がスタートしています。

特別養護老人ホーム、グループホーム、障がい者のためのデイサービスなど様々な福祉施設で演奏を行う「ふくしであーと」や、定年退職前後の方に向けて、新しい趣味としてクラシック音楽を聴くきっかけづくりをお手伝いする「はじめてのクラシック 初クラ講座」などを展開してきました。

社会福祉が支援の対象とする人々は貧困であったり、病気や障がいなど深刻な課題を抱えていたりと、質の高い文化芸術に触れる機会が少ない場合が多いです。文化の家としては、そうした人々が文化芸術に触れる場を創ることで、豊かな気持ちになったり、能動的に楽しむ機会を生み、生きがい作り、自己肯定感の向上などにつながればと考えています。