みなさま、こんにちは!
今日は、2023年2月17日(金)開催の「午后の佇み~ジャズとクラシックのあいだ」のリハーサルが行われましたので、その様子をすこーしだけお届けします!
2022年11月に打合せをして、なんとなく曲目を決めていたので、今日はお互い合わせるかと思いきや……
広太郎さん(ジャズ)「やってみたい曲を見つけたんですよね」
と真弥さん(クラシック)に新しい曲を提案していました。その曲は、今回の企画のコンセプトにピッタリの曲だったので、後でやってみることに。
今回の企画のコンセプトは、タイトルのとおり「ジャズとクラシックのあいだ」です。
ざっくりと両者の違いを説明しますね。
まず、クラシックは、作曲家が事細かに楽譜に記した音をどのように再現(表現)し、届けるのかという音楽です。楽譜もかなりかっちり書かれていて、難しい曲を書かれているとおりに演奏しようとすると、なかなか弾くことができずに「ぬおー!」となってしまうこともあります。(今このレポートを書いている自分がそうなのですが。)
対して、ジャズは最低限決められたルールの中でいかに遊ぶか、というイメージ。楽譜もテーマ(メロディー)とコード(和音を表す記号)だけが書かれています。「テーマを何回繰り返すのか」とか「誰がメロディをやるのか」とか「メロディをどうアレンジするのか」とかはその場でアドリブ(即興)で決めて演奏するみたいです。
楽譜も演奏スタイルも(極端に言えば)真逆の世界で生きる、2人の演奏家が1つの曲を演奏するとき、どんなものが生まれるのか。「あいだ」はどんなものなのか、見てみよう!というのがコンセプトなのです。
本番ももちろん聴きに来てほしいのですが、もしかしたら作っていく段階も面白いのでは?と思い、今日は、みなさんにのぞき見してもらおう!というわけです。
真弥さん(クラシック)は、クラシックとは違うジャズの「ノリ」ができているかが、気になっているご様子。クラシックではテンポを揺らす、ということもするくらいですし、
裏拍(拍と拍の間)でぐいっと入る、みたいな感覚もクラシックにはなく、なんだか自分が遅れているような感覚があるようです。
そして、広太郎さん(ジャズ)から「ちょっとここの部分は、この音で伸ばしたり、ふらふらしてもらったり……」というクラシックではあまり出くわさないお願いをされてびっくりしていました。
広太郎さん(ジャズ)に関してびっくりしたことの中から1つご紹介。
ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」を合わせているときのこと。クラシックをやっているレポート担当としては、この曲はとにかく和音が複雑で投げ出したくなる曲なのです。でも、広太郎さんはすらすらと正確な和音を奏でています。
パヴァーヌは、ジャズっぽい和音が多用されて(これが和音が複雑で投げ出したくなる要因)いて、この和音をコードに書き換えることであっさり弾けるようになるようです。
そういえば、この記事でお2人のことを下のお名前でご紹介しているのには理由がありまして。お2人とも苗字が「平光(ひらみつ)さん」なのです。そしてどちらの平光さんも10年以上文化の家とかかわりがあるのです。そのため、いろんなところでいろんな人にお互いが間違えられてきたようです。
生きている音楽の世界が真逆なこともあり、2人が共演したことはこの企画までありませんでした。じゃあ、やってみたらどうなるかな?という少々軽い気持ちで始まったこの企画。今はリハーサルの度にわくわくしている自分がいます。みなさんもぜひ、このわくわくを体験しにきてください!
あ、ちなみにクラシックの世界で生きる真弥さんが、どうやってジャズのアドリブなどを攻略しているか……の秘密についても、ぜひ本番を見に来てくださいね。
公演情報
「午后の佇み~ジャズとクラシックのあいだ」
2023年2月17日(金)14:00開演@長久手市文化の家 風のホール
出演:平光真弥(ヴァイオリン)、平光広太郎(ピアノ)
料金:1,000円(全席指定、未就学児入場不可)
「【稽古場レポート】ジャズとクラシックのあいだ……ってどういうこと?」への 1 件のコメント
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