市所属の劇団座☆NAGAKUTEの第36回公演「スマイル」!
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- 観劇レポートを公開しました!(2024年11月30日更新)
町に流れる1本の川 川を挟んで向こう側とこちら側 天国と地獄、裕福と貧乏 厳しい経済格差
こちら側の川沿いに解体途中の木造アパート。ここに棲みつく無数のネズミ共を殲滅するためにやってきた害獣駆除業者らっとぽりすの3人、そこに現れるナゾの少女、さらに「スマイル」をリーダーとする盗賊団…そして、復讐の物語が始まる
公演日時 | ①2024年11月23日(土)14:00開演(13:30開場) ②2024年11月23日(土)19:00開演(18:30開場) ※②の終演後、アフタートークを開催予定! ③2024年11月24日(日)14:00開演(13:30開場) |
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会場 | 長久手市文化の家 風のホール |
出演 | 座☆NAGAKUTE団員 吉本陽子、あぼともこ、小久保由里、しずはたまこと、平野美奈、伊藤靖徳、住奥まさか2、谷内範子、伊藤悠乃、玉木きよし、さとうあきら、西生寿江、青山恵、榊原みどり、多嘉山秀一、瀬戸深雪、ひよりん ※団員が体調不良のため降板となり、代役として佃典彦が出演 |
主催 | 長久手市 |
「ウィラード」「ベン」、これはネズミが人間を襲うパニック映画のタイトル。
「ベン」はジャクソン5がテーマ曲を歌っていますから聞いたことがあるかもしれません。
僕はこの映画が大好きで、20代の時にネズミが害獣駆除業者を襲う芝居を作りました。
そこから10年毎に台本を大胆に書き換えながらこれまで計4本のネズミvs駆除業者の作品を創ったのです。
今回の「スマイル」は50代に書き上げた作品で僕にとってのネズミ芝居の集大成でもあります。
少女とハツカネズミの友情と復讐の物語でございます。是非ご来場を!
作・演出 佃典彦
料金 | |
前売・当日 | フレンズ会員・一般 1,500円 高校生以下 1,000円 ※未就学児入場不可 |
発売日 | |||
窓口 | インターネット | 電話 | |
フレンズ会員先行発売 | 9月7日(土)9:00~ | 9月14日(土)10:00~ | 9月8日(日)10:00~ |
一般発売 | 9月14日(土)9:00~ | 9月15日(日)10:00~ |
チケット取扱い | |
長久手市文化の家 | 電話で予約・購入0561-61-2888(受付時間:閉館日の9:00~19:00) |
長久手市文化の家を拠点に活動する長久手市劇団 座☆NAGAKUTEの第36回公演『スマイル』が11月23日、24日の2日間、風のホールにて上演されました。全3回の公演で400人以上のお客様にご来場いただきました。
今回のお話は、川を挟んだ向こう側とこちら側で厳しい経済格差がある日本のとある地域。部屋の窓からは、川向こうの裕福な暮らしが見えてしまう。そんな川沿いにある解体途中の木造アパートの一室が舞台。登場するのもそこに棲みつく無数のネズミ、ネズミを殲滅するためにやってきた害獣駆除業者らっとぽりすの3人、アパートに現れる決して裕福ではない身なりをした謎の少女とその両親と暗く重たい内容を予感させます。
その予感のとおり、本作「スマイル」は現代人の不条理性や不毛性を描く不条理劇と分類されるものです。不条理演劇というものは、もしかしたらなかなか観る機会がなかった人もいるのではないでしょうか?実は、私もその一人です。「スマイル」は、ネズミと人間が同じ舞台上に同じ大きさで存在し、会話をしているという現実ではあり得ない設定でありながらも貧富の格差、いじめ、虐待などの現代社会に確かにある問題と結びついていることでリアリティを感じることが出来ました。そして、観劇後の胸のざわざわ、頭の中でぐるぐる回る思考、そして胃の奥がモヤモヤする感じ、これは勧善懲悪のお話を観た後では感じない感覚だと思いました。
舞台演出の面では、風のホールの奈落が使用されました。風のホールで奈落を使うのは珍しいので、アパートの地下から物が次から次へ大量に出てくる演出には驚きでした。そして、奈落から出てきた物たちを使って、解体途中で生活感のなかった現在のアパートの一室が、少女と両親が過去に暮らしていた103号室へと変化していくのも非常に興味深かったです。
※写真左から佃典彦、渡部将之、刈馬カオス(敬称略)
11月23日19時からの公演では、終演後にアフタートークも実施されました。渡部将之さんと刈馬カオスさんをゲストに、「スマイル」の脚本と演出を手がけた佃典彦さんがMCとなって、演劇人3人による軽妙なトークで会場を盛り上げてくださいました。
今回は、団員の体調不良による降板で佃典彦さんが代打出演になるなどの予期せぬトラブルもありましたが、そんなトラブルにも負けず公演を成功させた座☆NAGAKUTEの皆様、本当にお疲れ様でした!